2008年6月20日金曜日

Trimble TTC基線解析ソフトでIGS精密暦使用

Trimble社のTTC基線解析ソフトを使い始めて数年経過しましたが、本日、IGS精密暦を使って基線解析ができることを知りました。旧公共測量作業規程では、放送暦を使用する旨規程していましたので使うつもりがなかったこともあります。測量の世界では、GPSで精密な位置関係を求める場合、干渉測位方式を使います。一般のGPSユーザは、実時間で自分の位置が分かる単独測位方式を利用しています。(例.携帯電話のGPS機能、カーナビゲーション)干渉測位方式では専用の受信機で受信したデータを基線解析ソフトで後処理して、同時に複数台の受信機の位置関係を求めます。暦をこのソフトで使います。そして、暦はGPS衛星が何時、どこにいたかのデータです。放送暦とは別名予報暦で衛星が今後どの様な位置を飛行するかの予報値です。対して、精密暦は、地球上のGPS衛星追跡局、管制局がGPS衛星がどこを飛んだかの記録です。放送暦は、衛星電波の受信時に得ることができますが、精密暦は数日後にWebサイト等から得ることになります。天気でも天気”予報”は事前に分かりますが、天気の結果は事後でしか分からないのと似ています。
衛星自体も予報では奇麗な楕円軌道で飛行したようになりますが、実際は、地球の引力、月の引力、太陽の輻射熱の影響でふらふら飛んでいます。
今後の仕事でさらに知識を深めればと考えています。